家を雨や風から守る大切な役割を持つ屋根。普段はあまり意識しませんが、屋根はいくつもの部材が組み合わさって重なりできています。今回は、屋根の代表的な部位とその構造についてご紹介します。
屋根の表面部分

屋根材(かわら・スレート・金属など)
屋根の一番外、つまり外部から見えている部分となります。雨や紫外線から建物を守る「仕上げ材」。種類によって耐久性やデザイン、費用が大きく変わります。
ルーフィング(防水シート)
屋根材の下に敷く防水層。屋根材から侵入した雨水を建物内部に入れない重要な役割を果たします。
野地板(のじいた)
屋根材を直接支える板。合板や木板が使われます。
垂木(たるき)
野地板を支える細長い部材で、屋根の強度を確保する重要な要素です。
屋根の外側部分

大棟(おおむね)
屋根の最も高い部分に、水平に伸びている棟で屋根の「背骨」となる部分。
棟瓦や棟金物で雨仕舞いをします。
隅棟(すみむね)
屋根の頂上部分。棟瓦や棟金物で雨仕舞いをします。
谷
2つの屋根面が斜めに交わってできる内側のくぼみ部分。
屋根の中でも特に雨が集中しやすい場所なので、板金(たにばんきん)という金属板を設け雨水をスムーズに樋へ導く重要な役目をします。

けらば
屋根の側面部分。破風板で保護されます。
破風板(はふいた)
屋根と外壁の間にある山形の部材になり、屋根瓦や屋根の内部へ風が吹き込むのを防ぐ役目があります。
鼻隠し(はなかくし)
軒先に取り付けられる横板の事です。雨樋が取り付けられる部分で、雨水を受け流します。
まとめ
屋根は、表面の屋根材だけでなく、下地や外周部の部材が組み合わさって成り立っています。それぞれが役割を持ち、ひとつでも不具合があると雨漏りや劣化につながることも。
屋根点検やメンテナンスの際には、これらの部位の名前や役割を知っておくと、業者とのやりとりもスムーズになります。