屋根の工事と聞くと、瓦やガルバリウム鋼板などの「屋根材」が雨を防いでいると思われがちです。
しかし実は、屋根の下には ルーフィング(防水シート) という大切な部材が隠れています。
このルーフィングと屋根材の2重構造で家を雨漏りから守っているのです。
このページではルーフィングの役割と種類について解説します。

ルーフィングの役割
- 雨水の侵入を防ぐ最後の砦
屋根材の隙間や重なり部分から、風や豪雨で雨が入り込むことがあります。その水を食い止めるのがルーフィングの役目です。 - 屋根材の弱点をカバー
屋根材が劣化したり、台風で割れてしまったとしても、ルーフィングがあればすぐに雨漏りする心配は減ります。 - 家を長持ちさせる
ルーフィングがしっかり機能していれば、建物の構造部分(柱や梁)へのダメージを防ぎ、住宅の寿命を延ばしてくれます。
ルーフィングの種類
- アスファルトルーフィング
最も一般的で広く使われているタイプ。価格も手頃ですが、寿命は15~20年ほどです。 - 改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)
ゴムや合成樹脂を加えることで、熱や雨に強くなったタイプ。20~30年と長持ちします。片面粘着式のものもある。 - 高分子系ルーフィング
高分子系ルーフィングは、合成ゴム・合成樹脂・塩化ビニルを原料とする、アスファルト以外のルーフィングシートの総称です。
アスファルトを使っていないので、軽量であることが特徴です。
ルーフィング選びのポイント
- 家の寿命に合わせること
「屋根材が30年持つのに、ルーフィングは10年で劣化」ではバランスが悪く、途中で大掛かりな工事が必要になるかもしれません。 - 屋根材との相性を見ること
瓦、金属屋根、スレートなど、屋根材によって適したルーフィングが違います。
まとめ
屋根の防水は、屋根材だけでなく「ルーフィングとの二重構造」で守られています。
普段は見えない存在ですが、実は家を長く守るためのとても大切な役割を担っています。
屋根材を設置すると見えなくなるルーフィングですが、屋根を長持ちさせるためにはルーフィングこそこだわるべき重要な建材です。
- ルーフィングには主には「アスファルトルーフィング」「改質アスファルトルーフィング」の2種類
- より耐久性・防水性が高いのは改質アスファルトルーフィング
- 改質アスファルトルーフィングより防水性が高いルーフィングは片面粘着式タイプ